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製品安全データシート

032021

次亜塩素酸ナトリウム

製造者
会社名 : 多木化学株式会社
郵便番号 : 675-0124
住所 : 兵庫県加古川市別府町緑町2番地
担当部門 : 管理部
担当者 : 管理部長
TEL : 079-435-6641
FAX : 079-435-6506
緊急連絡先 : 工業薬品営業部 営業管理課 TEL:079-437-2000
作成 : 2011/03/01
整理番号 : YE-703
充填製造者及び販売者
会社名 : 株式会社 内藤商店
郵便番号 : 460-0002
住所 : 名古屋市中区丸の内3丁目8番3号
担当部署 : 製造部
TEL : 052-962-5551
FAX : 052-961-5901
緊急連絡先 : 052-962-5551
受付時間 : 月曜日〜金曜日 8:00−17:00
改訂 : 2001/02/22
MSDS a@: MSDS-032021

製品名 : 次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ソーダ)

物質の特定
単一製品・混合物の区分 : 混合物
化学名 : 次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ソーダ) Sodium Hypochlorite
成分及び含有量 : ジア6% :6%以上
ジア8% :8%以上
ジア12% :12%以上
化学式又は構造式 : NaClO
官報公示整理番号 : (化審法)1-237
CAS a@: 7681-52-9
国連分類 : クラス8(腐食性物質)
国連番号 : UN1791(Hypochlorite solution)
危険有害性の分類
分類の名称 : 金属腐食性物質
危険性 : 金属腐食のおそれ、飲み込むと有害(有効塩素8.5%以上)、重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷、水生生物に毒性
環境影響 : 水生環境有害性(急性) :区分2
応急処置
吸入した場合 : 空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
皮膚に付着した場合 : 直ちに、汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合 : 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合 : 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
最も重要な徴候及び症状 : 酸との接触による分解により発生する塩素ガスによる急性毒性症状。 皮膚・眼・粘膜などに対して腐食性があり、手当てが遅れると皮膚炎・失明・肺浮腫などの症状を起こす。 酸性溶液との混合で塩素ガスを遊離して皮膚。粘膜を刺激する。 眼に入った場合は、激しい痛みを感じ、すぐに洗い流さないと角膜が侵される。 手当てが遅れたり、処置が適正でないと視力が下がったり、失明する可能性がある。 長期にわたって皮膚に接触すると刺激により皮膚炎、湿疹を起こす。 次亜塩素酸ソーダ液のミストを吸入すると気道粘膜が刺激し、しわがれ声、咽頭部の灼熱感、疼痛、激しい咳、肺浮腫を生ずる。 飲み込んだ場合、口腔、食道、胃部の灼熱、疼痛、まれに食道、胃に穿孔を生ずることがある。
応急措置をする者の保護 : 救助者は、ゴム手袋、密閉型ゴーグル等保護具を着用する。 救助者は、被災者に触れないようにして、大量の水などで有害物質を洗い落とす。
火災時の処置
消火方法 : この製品は不燃性であるが、周辺火災の場合は以下の措置を行う。火災発生場所の周辺に、関係者以外の立ち入りを禁止する。危険でなければ、速やかに容器を火災区域から安全な場所に移動する。移動不可能な場合は、容器及び周辺に散水冷却し、容器の破壊を防ぐ。消火活動は、風上から行う。
消火剤 : 大量の水
使ってはならない消火剤 : 酸との接触により有害な塩素ガスを発生するので、炭酸ガス、酸性の粉末消化剤は避ける。
火災時の特定危険有害性 : 酸との接触により有害な塩素ガスを発生する。
消火を行う者の保護 : 酸との接触などにより有毒な塩素ガスが発生する恐れがあるので、消火作業の際は、ゴム製防護衣、ゴーグル型保護メガネ、ゴム長靴、空気呼吸器など。
漏出時の処置
漏れた場所の周囲から人を退去させるとともに、危険性、有害性を知らせる。漏出した場所の周辺にロープを張るなどして、腐食性が強いので、作業の際は必ず適切な保護具を着用し、飛沫などが皮膚に付着したり、眼に入らないようにする。塩素ガスの発生に注意し、塩素ガスを吸入しないように、空気呼吸器などの適切な保護具を着用する。作業の際は、風上から作業し、風下の人を非難させる。漏出した製品が、河川などに流入して、環境への影響を起こさないように注意する。漏出した製品は、河川などに流入しないように、回収、詰め替え、還元分解などの適切な措置を講じる。
取り扱い及び保管
取り扱い : 取扱う場所には、局所排気及び全体排気設備を設ける。 取扱い場所及び周辺での火気、スパーク、高温物の使用を禁止する。 適切な保護具を着用し、眼、皮膚などへの接触を避ける。 取扱い場所の近くに、手洗い、洗眼などの設備を設け、取扱い後は手、顔などをよく洗う。 取扱う場所には、局所排気及び全体排気設備を設ける。 屋外または換気のよい区域のみで取扱うこと。 可燃物、アセチレン、エチレン、水素、アンモニア、微細金属との接触禁止。 作業中に温度が上昇したり、重金属類の混入があると分解し酸素ガスを発生する。 酸と接触したり、pH が低下すると塩素ガスの発生が起きるので注意が必要である。
保管 : 直射日光を避け、品質(有効塩素)維持のため、20℃以下で保管する。 腐食性があるので、鉄製の容器は使用しない。また、金属類、天然繊維などの多くの素材を侵すので気をつける。 塩ビ、ポリエチレン、チタン、PTFE 等の容器に保管する。
暴露防止措置
管理濃度 : 設定なし
許容濃度 : 設定なし
設備対策 : 取扱い場所には、局所排気及び全体排気設備を設ける。取扱い場所の近くに、洗眼および身体洗浄のための設備を設ける。
呼吸器の保護具 : ハロゲンガス用防毒マスク、送気マスク、空気呼吸器
眼の保護具 : 密閉型ゴーグル、保護面
手の保護具 : ゴム製保護手袋
皮膚及び身体の保護具衣 : 不浸透性保護衣、ゴム長靴、ゴム前掛
物理/化学的性質
外観等 : 淡緑黄色透明 やや粘稠液体
臭い(臭いの閾値) : 塩素臭
PH : 12〜14
溶解性 : 水に可溶
危険性情報(安定性/反応性)
安定性 : 空気、熱、光、金属などに極めて不安定で、放置すると徐々に分解し有効塩素を失う。
危険有害反応可能性 : 自己反応性、爆発性なし。
避けるべき条件 : 腐食性があるので鉄製の容器を使用しない。混触危険物質との接触。
混触危険物質 : アミン類やアンモニアと反応して有害で爆発性の三塩化窒素を発生する。 酸との接触やpH の低下により塩素ガスを発生する。
危険有害な分解生成物 : 酸との混合により塩素ガスが発生する。
酸化性 : なし
有害性情報
急性毒性(経口) : 区分4〜区分外 加算式による
皮膚腐食性 /刺激性 : 皮膚、眼、粘膜を激しく刺激する。ミストを吸入すると気道粘膜を刺激し、しわがれ声、咽頭部の灼熱感、疼痛、激しい咳、肺浮腫を生じる。
眼に対する重篤な損傷 : 原液0.1ml を雄ウサギに点眼すると、血液様分泌物の流出、角膜の泥濁、及び結膜・駿膜の軽度な発赤ならびに腫脹などが認められる。
環境への影響
水生環境有害性(急性) : 区分2
廃棄上の注意
残余廃棄物 : 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託し、関係法令を遵守して適正に処理する。 廃液はそのまま廃棄すると土地、河川を汚染して農作物、魚介類に影響を及ぼすので、そのまま廃棄してはならない。
汚染容器・包装 : 空の汚染容器、包装材を廃棄する場合、内容物を完全に除去した後に、都各自治体の指定する方法で処理する。
輸送上の注意
 腐食性が強いので、運搬容器及び移液設備(配管、弁、ポンプなど)は耐食性のあるものを使用する。 分解しやすいので、遠距離輸送はなるべく避けた方が良い。直接日光下の輸送は、温度上昇によって分解が促進されるので好ましくない。 酸と接触すると分解して塩素ガスを放出するので、小型容器詰めのものと酸類との混載は避ける。 専用容器を輸送する場合、栓(ガス抜き栓)の部分を上にして積載する。 容器の破損、腐食、漏洩等、異常の無いことを確認して積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 食料や資料と一緒に輸送してはならない。 重量物を上乗せしない。 輸送車両、船舶に備えるべき防災機材のほか防毒マスク等の保護具、災害防止薬剤を積載するともに表示、警戒票等を点検、確認する。 移送時にイエローカードの保持が必要。
適用法令
労働安全衛生法 : 通知対象物および表示対象物に該当せず 危険物・酸化性の物(3の6 その他の次亜塩素酸塩類) ただし、固体のみ
船舶安全法 : 腐食性物質 (UN 1791 次亜塩素酸塩(水溶液))
航空法 : 腐食性物質 (UN 1791 次亜塩素酸塩)
海洋汚染防止法 : 有害液体物質(Y 類 185 次亜塩素酸ナトリウム溶液(15%以下))
引用文献
 化学物質等安全データシート(MSDS) 第1部:内容及び項目の順序(JIS Z 7250:2005 日本規格協会 発行) 及びGHSに基づく化学物質等の分類方法(JIS Z 7252:2009 日本規格協会 発行)に基づいて作成した。 H コード、P コードは「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)改訂3版(GHS関係省庁連絡会議 訳)」付属書3を参照
 (1)独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)
 (2)日本ソーダ工業会発行 MSDS 参考モデル
 (3)門馬純子ら:食品衛生学雑誌 Vol.27 P.553〜560(1986)
 (4)東京連合防火協会編 “危険物データブック”
 (5)化学工業日報社編 “化学品安全管理データブック”
 (6)古川ら:衛生試験所報告98,62(1980)
 (7)Curtis,M.W.,Ward,C.H. :Aquatic toxicity of forty industrial chemicals :Testing in support of hazardous substance spill prevention regulation. Journal of Hydrology 51,359-367(1980)
 (8)IUCLID
その他
 ここに記載した内容は、現時点において当社が入手している資料・情報に基づいて作成したものですが、含有量、物理化学的、危険・有害性等に関しては、いかなる保証をなすものではありません。 また、注意事項は通常の取扱いを対象としたものなので、特殊な取扱いの場合には、用途・用法に適した安全対策を実施の上、ご利用ください。

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